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イカした医学生

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前置胎盤 ~病気がわかるシリーズ~

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こんにちはとーかです。

現役医学生のぼくが勉強した病気について”わかりやすく”説明する「病気がわかる」シリーズ、不定期でやっていこうと思います。

医学の知識がなくてもわかるように細かい定義などは省略している箇所があります。

 

今回のテーマは「前置胎盤」です。

 

前置胎盤とは

胎盤が内子宮口を覆ってしまうこと 

赤ちゃんを妊娠すると、お母さんから赤ちゃんに栄養を運ぶ胎盤ができます。この胎盤からへその緒がでているのですが、この胎盤が子宮の出口(子宮口)のところに付着して、出口をふさいでしまうことを前置胎盤と言います。

前置胎盤には胎盤の子宮口へのかかり具合によって、全前置胎盤・部分前置胎盤・辺縁前置胎盤にわけられます

 

リスク因子

経産婦・帝王切開の既往・子宮内手術(人工妊娠中絶)など

子宮内膜の発育不全や炎症などで、受精卵が下のほうに着床しやすくなることなどが考えられています。

 

どんな症状?

妊娠中期(24週~)以降に、無痛性の性器出血を起こす(警告出血)

その後、同様の出血を繰り返す

赤ちゃんが大きくなって子宮が広がるにつれて、子宮口は開いていき、そこにくっついていた胎盤ははがれていきます。そこから出血しますが、痛みはありません。これを警告出血と言います。初期は少量ですが、だんだん量は増えていきます。

 

検査

経腟超音波検査で胎盤が内子宮口を覆う所見

内診は禁忌

膣からのエコー検査で診断します。

内診は大量出血を引きおこす可能性があるので禁忌です。

癒着胎盤というやばいものを発見するにはMRIも有用です。

※胎盤は妊娠の経過とともに上に移動するので、早期に前置胎盤と診断しても正常のことも多い。24~31週末までに確定診断を行う。

 

母児への影響

母体:出血が持続、分娩にまで至ると大量出血でショックやDIC、子宮摘出、死亡のリスク

胎児:胎位異常、早産、新生児貧血

通常の出産方法(経腟分娩)では、胎盤がはがれ大量出血となり母児ともに危険をきたします。また、出血が多く、予定日よりはやく出産しなければいけない場合は早期産となります。癒着胎盤のリスクも高いです。

 

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治療

超音波検査で前置胎盤の疑いと診断され、出血があれば即入院管理となります。出血がなくても外来でしっかり管理しなければいけません。妊娠32週ごろには全員入院管理が推奨されます。入院後、出血多量や胎児状態不全となれば緊急帝王切開、出血が少なければ予定帝王切開を37週末までに行います。

基本は入院管理から帝王切開

 

インフォームドコンセント

前置胎盤の帝王切開は大量出血が予測されるため、事前の説明と準備が大切である。

  • 輸血の準備

 3~4週前から自己血貯血を行う

 セルセーバー(出血した血液を回収し、再び体内に戻す)

  • インフォームドコンセント

 大量出血・緊急帝王切開・輸血・子宮摘出の可能性について十分に説明する

  • 人員・設備の調整

 他科との連携をとれるように備える。

 麻酔科やNICUのある総合病院・大学病院での 管理が望ましい

 

 まとめ

 

前置胎盤は胎盤が子宮の出口をふさいでしまって、痛みを伴わない出血が続く。

経腟超音波検査で診断し、基本的には入院管理帝王切開

出血に備えて事前の説明と準備が大切。

 

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参考文献 

産婦人科 診療ガイドライン ―産科編 2014 - 日本産科婦人科学会

病気が見える vol.10 第3版 産科

 

病気がみえる vol.10: 産科

病気がみえる vol.10: 産科

 

 

 

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